2020年6月27日土曜日

【報告】新潮講座 武蔵野市・三鷹市の仙川 篇

緊急事態宣言後中止になっていた、新潮講座の多摩武蔵野スリバチ地形散歩が6月21日(日)に再開しました。全員マスクをして密にならないように気をつけて、中央線武蔵境駅から三鷹駅までのスリバチ度がかなり低いコースを歩きました。

カシミール3Dを微妙に配色してみると、仙川に沿ってそれなりに凹凸している地形です。

中央線がまだ開通していない明治期の迅速測図。

明治39年測図(今昔マップより)。

スタートは武蔵境駅から。1889(明治22)年に現在の中央線、前身の甲武鉄道開通と同時に境駅として開業した歴史ある駅です。

駅前の古い建物は、日本獣医生命科学大学の校舎。旧東京市麻布区役所の庁舎を買い取り、ヴォーリズの計画・指導により移築されたそうです。


杵築大社。江戸時代初期、周辺は松江藩松平出羽守直政の御用屋敷だったため、 出雲大社と稲荷を松平藩の屋敷神として創建したといわれます。

境内には、明治期に丸嘉講により築かれた富士山があります。結構大きな富士山です。

道を挟んで辨天宮が。他にも三等三角点など見どころがあります。

本題の仙川。今日歩く区間は、普段は川の流れがありません。川跡と思われる周りより少し低い所に沿うようにして人工的に開削されたものです。この日も前日の雨が溜まっているような感じでした。

水源の森あけぼのふれあい公園。住宅地に浸透桝を設置して雨水を溜め、水が湧くようにした循環施設があります。水は湧き出していませんが、親水性があって洪水時の氾濫防止に役立っています。

1658(万治元)年創建の井口院に。

雨乞い弥勒菩薩。霊験あらたかで、江戸時代には日照りが続くと秩父や川越から来る人もいたそうです。

不動明王像。他にも石造物がたくさんあります。

アパート、三鷹市なので。

ようやくスリバチっぽいところの写真。微妙な高低差ですが。

黄檗宗の禅林寺。

明暦大火慰霊塔、連雀開拓三百年に建立された弁天堂などがあります。

禅林寺といえば、太宰治のお墓があることで有名。毎年6月19日が桜桃忌です。

森林太郎(鴎外)のお墓があることでも知られています。鴎外忌は7月9日です。

三鷹事件の遭難犠牲者慰霊塔があります。

真っすぐな道が幾筋も。江戸時代の新田開発、連雀新田の短冊型地割の名残りです。写真の向こうに見えるのは三鷹駅前のタワマン。

本町通り。微妙な高低差がたまりません。

三鷹駅前の再開発予定地。手前の道路はさくら通り、かつて玉川上水分水の品川用水が流れていました。

玉川上水に。風の散歩道として玉川上水に沿って気持ちよく歩けるように整備されています。

玉鹿石。太宰治が入水した場所がこのあたりだといわれます。三鷹駅前には太宰治にゆかりのある場所がいくつもあるので、太宰治を偲んで歩くことができます。

中央線からよく見える建物、屋根全体に草が茂っています。スタジオジブリ関係の建物で、草屋と呼ばれるようです。

玉川上水を歩いて三鷹駅まで。玉川上水に沿って三鷹市と武蔵野市の境界となっています。

ゴールの三鷹駅。ホームの下を玉川上水が流れていて市境です。かつてはレンガ橋が見えたそうですが、現在はホーム下に隠れて見ることができません。

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